広告
新型コロナ肺炎の影響で、ここのところ、消毒用アルコールが手に入りにくくなっています。
もともと猫を飼っているので、消毒用に無水アルコールを常備していたのですが、今までは3ヶ月に500ml1本がなくなるぐらいだったのが、コロナショックが起きてからは、2週間で1本を使い切るハイペースに。
Amazonで追加注文しようと思っても、1,400円ぐらいだったものが、なんと5倍を超える値段に!
ちょっと買えません。
何とか工業用の無水エタノールを購入したりしてしのいでいたのですが、このままでは、消毒のコストがかさむ一方です。
そこで、前から気になっていた次亜塩素酸水を購入しようかと調べてみました。
スポンサーリンク
次亜塩素酸水ってどうなの?
今、市場に出回っている次亜塩素酸水には、水タイプと粉タイプ・生成器タイプがあります。
このうち水タイプの次亜塩素酸水が、厚労省より殺菌・消毒用の食品添加物として認められています。
ただし、以下のような基準であることに注意が必要です。
注意ポイント
- 塩酸または塩化ナトリウム水溶液(いわゆる食塩水)を電気分解して作られたものであること。
- 次亜塩素酸水には、強酸性・微酸性・弱酸性があり、それぞれpH・濃度(ppm)が基準を満たしていること。
- 次亜塩素酸水は、食品の完成前に除去しなければならない。つまり、残留しないこと。
加えて、食品添加物として定められている使い方としては、
- 流れる次亜塩素酸水で手を洗う
- 食品を次亜塩素酸水に漬ける、または上と同じように洗う
- その後、水で流す、あるいは拭きとる
といったもの。
アルコール消毒と同じようにスプレーで吹き付けて、そのまま放置する、といったような使い方ではありません。
次亜塩素酸水の種類
食品添加物として、消毒・殺菌用に使われる次亜塩素酸水には以下のようなものがあります。
強酸性 pH2.7 以下 有効塩素濃度 20~60ppm
弱酸性 pH2.7~5.0 有効塩素濃度 10~60ppm
微酸性 pH5.0~6.5 有効塩素濃度 10~80ppm
強酸性の次亜塩素酸水は以前から医療現場で使用されていて、一部の生成器は医療用として認可を受けています。
いずれも、基準はあくまでも「水を電気分解して作られるもの」です。
つまり、粉タイプや水タイプは、対象外です。
というのは、次亜塩素酸水は大変不安定で、有機物や紫外線、長期間の保存などにより活性を失ってしまうと言われているからです。
特に、アルミなどで内側をコーティングしていない容器に入っていた場合、より早く塩素濃度が下がっていくそうです。
(アルミでコーティングされているから大丈夫と言っているわけではありません)
開封した直後から時間がたつにつれ、有効塩素濃度は下がっていくことがわかっています。
要するに、市販されている次亜塩素酸水のうち、時間がたっているものは元の濃度を保っているとは限らないということ。
市販されている次亜塩素酸水を選ぶときには、十分注意が必要です。
医療用としての基準がない次亜塩素酸水は雑貨扱いで、それこそいろんなものが売られています。
個人的には(新型コロナウイルスに関しては)消毒用アルコールが最適だと思っていますが、まずは医療現場に優先して供給されるべきものです。
そういう意味では、次亜塩素酸水が有効なのであれば、とてもありがたいです。
ただ、売られているものは玉石混交なのも事実なので、できれば、自分でもPHと塩素濃度を確認して自衛するのが望ましいと考えます。
スポンサーリンク
一番は検証結果を待つこと
次亜塩素酸水の消毒・殺菌効果については、ある程度の結果が出ており、新型コロナウイルスにも効くのではないかと推察されています。
あくまでも推察です。
結果が出たわけではありません。
そして、アルコール消毒液を吹き付けた時と同じような使い方で、効果があるかどうかはまだわかりません。
2020年4月15日、経産省の要請で製品評価技術基盤機構(NITE)による次亜塩素酸水の有効性についての評価検討が始まりました(厚労省じゃないんですね)。
参考:新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価を行います(経済産業省HP)
物品への消毒・殺菌効果に限定されるようですが、速やかに経過や結果を発信していく、ということなので、次亜塩素酸水を使うならこちらの結果を待ってみるのがいいかもしれません。
ただ、これも試験管の液の中にウイルスを入れる試験方式だとあまり意味がないので、できれば通常使用するのと同じような環境で評価してほしいな、と思います。
今すぐ次亜塩素酸水を使いたいなら
あまり推奨はしませんが、どうしても今すぐ次亜塩素酸水を使いたいなら、信頼がおけるメーカーのものを買うか、生成器で作るか、粉タイプ(原材料名に塩酸が添加されていないもの)を買うか、して、
- 作成時のpH・ppmに注意する
- 作ったらなるべく早く使い切る
のがいいと思います。
生成器については、安価なものは酸性の次亜塩素酸水ではなく、強アルカリ性の電解水を作成しているようだ、という機種もあります。
強アルカリ性は、物品用です。
手指に使うと皮膚が荒れますし、目に入ると大変危険です。
できれば、近年できた「次亜塩素酸水生成器のJIS規格」に適合した生成器がいいのですが、いまのところ、それをクリアしているものを見たことがありません。
ということで、生成器の精度にも疑問が残るので、次亜塩素酸水を使うなら、pHやppmを確認するのがおすすめです。
いろいろ調べた中で一番よさそうだったのが、pHとppmを同時に確認できる「アドバンテッククロール試験紙 次亜塩素酸水用 0~100ppm用」ですが、これが品切れ、かつ値段が高騰しています。
次点は、同じくアドバンテックのクロール試験紙 25~200ppm用です。
アドバンテック クロール試験紙 ppm25~200 比色表付
日産化学工業 残留塩素試験紙 アクアチェックHC 100枚入
アズワン pH試験紙 ロールタイプpH0-14 /1-1254-01
1回約4円で測定できる、遊離残留塩素測定用試薬 DPD溶液(約300回分)と、試薬の色を見るための比色板。
追記
こちらの遊離残留塩素測定用試薬は低濃度用ですので、測定する液を薄めて使う必要があります。また、保管は冷蔵庫で行ってください。色の変化が微妙なので、慣れていない方はアクアチェックの方をおすすめします。
機器の調整用と検証用に、薬剤師さんがおすすめしていたiposhも。
弱酸性の次亜塩素酸水で、200ppm pH6.0(±0.5)とのことです。
(こちらを水(中性)で薄めた場合、またpHが変わってきます。pHを下げるのに、炭酸水を使っている方が多いようです)
そして、前述のNITEの評価試験が始まることを知る前に、予約してしまったのがこちら……!
5月下旬に届く予定です。
届いたらまたレビューする予定ですが、個人的には、今生成器を探している方は、次亜塩素酸水の消毒・殺菌に関する評価試験の結果を待ってから買うのをおすすめします。