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「怒り」の根底にある隠れた動機を探し出し、怒りやイライラを少なくするために役に立つのがアンガーログ(怒りの記録)です。
そもそもなぜ怒ることがよくないのか
怒りは血圧を上げ、心拍数を増やして心臓に負担をかけます。
よく怒っている人は、そうでない人に比べて脳卒中になるリスクが2倍以上高いと言われていますし、怒りっぽい人ほど心筋梗塞になりやすいという調査結果も出ています。
また、長時間の怒りは、ストレスに対処するためのホルモン「コルチゾール」を分泌させます。このコルチゾールは血糖や血圧をコントロールし、胃酸の分泌を促す、人間にとって必要不可欠なホルモンなのですが、強い、あるいは長時間のストレスにより過剰に分泌されると、血圧と血糖値を上げるとともに免疫力の低下をもたらします。
そのため、常にイライラして怒りっぽい人は、風邪を引きやすいばかりか、高血圧、糖尿病、脳卒中やガンなどの怖い病気にもかかりやすくなってしまうのです。
また、過剰なコルチゾールの分泌は不妊の原因になるとも言われています。妊活中のご夫婦は、できるだけ穏やかな落ち着いた気持ちで暮らすことが大切ですね。
怒りをコントロールするためのアンガーログとは?
怒りをコントロールする方法はいくつかあげられていますが、私が試してみてかなり有効だったのが、アンガーログ(怒りの記録)をつけること。
アンガーログは、その日一日、自分が怒ったときの事を思い出して、その理由について書き出していきます。
記入する項目にはいくつかパターンがありますが、私が試したのはこちら。
・怒ってしまった出来事
・その時どう感じたのか
・実際どうしてほしかったのか
・どうしてほしかったのかを解決するために何をすればいいのか
の4つを記入していきます。
これは、自分自身もすごく怒りっぽい人間だったのをアンガーマネジメントで穏やかな人間になれた、という「怒らない技術」や「子どもが変わる 怒らない子育て 」などを書いた、嶋津良智氏が行っているアンガーログの項目です。
もう少しくわしく記録をつけたい場合は
・怒った日時
・怒った場所
・怒るきっかけとなった出来事
・その時の自分の言動
・相手にしてほしかったこと
・怒ることで起こった結果
・その時の自分の感情
・10段階での怒りの強さのレベル
のようにつけていくものもあります。
アンガーログの効果
私の場合、怒りを記録していくことで、自分の隠れた感情に気がつきました。
例えば、子どもが店内でお菓子をほしがって泣き出し、ついイライラして「いい加減にしなさい!」と怒鳴りつけてしまった時のこと。
・怒ってしまった出来事
ダダをこねる子供にとても腹が立った。
・その時どう感じたのか
うるさくすると、まわりに迷惑。
しつけがなっていないと思われる。
母親の私が白い目で見られる。
私が子供の時は、こんな時にきつく叱られた。
この子だけわがままを言うのは納得ができない。
・実際どうしてほしかったのか
ダダをこねずに言うことを聞いてほしかった。
と、ここまで書いて、この怒りは子供に自分を投影していただけだったんだと気づきました。
「自分が」責められるから、「子供に」いい子にしておいてもらいたい。
「自分が」怒られたことだから、「子供も」同じように怒られるべき。
子供の頃にわがままを言うと、きつく怒られて悲しく思ったのを覚えているのに、同じことをしてしまっていたのだということがわかったのです。
その上で最後の項目を記入しました。
・どうしてほしかったのかを解決するために何をすればいいのか
子供はわがままを言うものと理解する。
無邪気に「ほしい」という気持ちを全力で表しているだけのこと。
人の目が気になるなら、一度その場を離れたらいい。
子供の気持ちを認めてやる。
すると、次にまた同じような場面になっても、怒りのスイッチが入る前にちょっと間ができるようになったのです。
その間に「ああ、この子はものすごくお菓子がほしいといってるんだな」と客観的に事実だけを見ることもできるようになりました。
まあ、それでも自分に余裕がないときはやっぱり怒っちゃっていますが、その回数がかなり減りました。
今までは十中八九、ムカッ→カーッ→爆発という感じでしたから、結構な進歩です^ ^
アンガーログで怒りが減る
アンガーログをつけると、怒りの原点が見えてきます。
そうすると、その元となった思い込みを解決することで、怒りの発生そのものを減らすことができるようになります。
忙しい方は毎日つけなくても、ものすごく腹が立ったときだけでもいいと思います。
脳にいい影響をインプットするには、やっぱり手書きが一番いいのではないかと思いますが、アンガーログをつけるのに便利なアプリも出ていますので、こういったものを利用するのもいいでしょう。
まとめ
前述の嶋津氏はアンガーログを「体質改善」に効果的だとしています。
言うなれば、風邪をひかない(=怒りを発生させない)よう心身を鍛えるようなもの。
それに加えて、投薬(=怒りの発生に対処する)にあたる嶋津氏なりの「対症療法」もあります。
それについては、また後日記事にしたいと思います。
(個人的には効果がありました^ ^)。
↓書きました。こちらをどうぞ。
怒りは百害あって一利なし。
自分が怒りっぽくて嫌になるのなら、まずは一度アンガーログを試してみることをおすすめします。