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アンガーログをはじめとするアンガーマネジメントを実践してから、自分が本当にやりたいと思っていた「怒らない子育て」に一歩ずつ近づいているな、と思います。
今回は、私がつけているアンガーログの項目と具体的な記入例についてご紹介します。
- アンガーログはどんな項目があるの?
- どうつけたらいいの?
と迷う方の参考になれば幸いです。
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アンガーログの項目
アンガーログの項目として基本的なものは、
- いつ
- どんな状況で
- 怒ったきっかけとなった出来事
- どう思ったか
- 怒りの強さレベル
です。
私の場合、これをベースにして、いろいろ試行錯誤した結果、以下のような項目に落ち着きました。
- 日時
- 場所
- 出来事・自分の言動
- 怒りの強さ(10段階)
- 怒ったことでどうなったか
- 何に腹が立ったか
- 相手にしてほしかったこと
- 客観的に見た相手の気持ち
- 次に同じようなことがあったとき、どうしたいか(★)
- 次に試してみること(★)
- 気づいたこと・感じたこと(★)
ちなみに、はじめにつけていたのは、こんな感じでした。
-
怒りは人生を破壊する! アンガーログで怒りをコントロールする
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★ 注意するポイントとして、はじめてアンガーログをつける際には、「分析や怒りの動機を探らないほうがいい」とされています。
私の場合は、一通りつけて怒りのパターンが形になったので、【3コラムテクニック】のアレンジとして「気づいたこと」などを追加していますが、はじめてアンガーログをつけるときは、★がついた項目ははずしてつけてくださいね。
使っているのは、無印良品の5mm方眼ルーズリーフ。
最初のページに項目をズラッと記入しておいて、あとはそれを見ながら白紙のページに書いています。
ほとんど殴り書きですが、その方が自分の心の声が出やすいように思います。
アンガーログの具体的な記入例
例えば、こんな感じで書いています。
日時・場所
○月×日 自宅で
出来事・自分の言動
子どもの宿題を教えていたら、何回説明しても「わからない」と言われた。
はじめは、いろんな例を挙げて説明していたが、ただ「わからない」「わからない」と言うだけなので、最後にはイライラして「わからないんじゃなくて、考えないだけでしょう! だから、あなたはイヤなのよ! お母さんはもう知らない!」と怒鳴ってしまった。
怒りの強さ
7
怒ったことでどうなったか
子どもが泣きだした
↓
- 理不尽に否定して、子どもの心を傷つけた
- 親に見捨てられたような気持ちにさせた
何に腹が立ったか
- 自分の時間を無駄にされているような気がした
- 子どもが真剣に考えず、ただ駄々をこねているように感じた
- 私も疲れているのに、余計に疲れる態度をとられた
- 子どもの頭が悪いのではないか? と不安に感じた
相手にしてほしかったこと
- 「わからない」ではなく、考えようとしてほしかった
- 貴重な私の時間を無駄にしないでほしかった
- 駄々をこねるのをやめてほしかった
- 甘えないでほしかった
客観的に見た相手の気持ち
- その日は、体育があって疲れていて、何もしたくなかったのかも
- 私にたたみかけるように言われて、頭に入らなかったのかも
- 甘えたくなったのもあるのかも
次に同じようなことがあったときどうしたいか(★)
自分も疲れているときに、子どもの面倒を見るのは大変。
でも、子どもの気持ちを傷つけたいわけではない。
特に、「だから、あなたはイヤ」は言い過ぎだと思う。
次は、
- 「お母さんも疲れているので、あなたも協力してくれたらうれしい」と、本当の気持ちを素直に伝えてみたい
- 子どもの気持ちをわかるようにしたい
次に試してみること(★)
- 怒りたくなったら、少しその場を離れるとか、休憩をはさむなど、インターバルをとる。
- 子どもに対するときには、砂に水をしみこませるような感じで、何度も何度でも言う必要がある、とはじめに思っておく。
- 「子どもは甘えてもいい」「勉強がわからなくてもいい」と思ってみる
気づいたこと・感じたこと(★)
子どもが甘えるのは当たり前で、当然の権利だ。
だが、昔、私が同じようなことをしたときは、母親にひどく怒られ、冷たい態度をとられた。
- 甘えられなかった自分の気持ちを認める。受けとめる。
- そういう態度をとった母も、自分の親から同じようなことをされていた、とのこと。
- 母の気持ちも認めると、一人の人間として母に共感できる。
このアンガーログをつけているうちに、自分の中のコア「ビリーフ(信じていること)として、
「親に甘えると怒られる」
というものがあると気づきました。
だから自分の子どもに駄々をこねられると、腹が立つのだなと思うようになりました。
時間がない時は簡易版で
ただ、怒る度に、くわしく書く時間がとれるかというと、そうもいきません。
なので、時間がない時は、簡易版にしています。
項目は、
- 日時・場所
- 怒ったこと
- どう思ったか
- 気づいたこと・感じたこと(★)
- 次にどうしたいか(★)
だけ。
記入例はこんな感じです。
○月×日
自宅で、子どもが私の言うことを聞かず、すっごく腹が立った。
どう思ったか
ないがしろにされているように思った。
私が子どもの頃は、そんなこと許されなかった。
気づいたこと・感じたこと(★)
私には、「子どもは親の言うことを聞くべきだ」という刷り込みがある。
次にどうしたいか(★)
本当に怖かったら、親の前では何も言えなくなる。
言うことを聞かないのは子どもらしくていいし、言っても大丈夫だと甘えてくれているのでは?
私も親も、同じような子ども時代を過ごしてきたことが今ではわかる。
- 自分の子ども時代だと思って、子どもに接したい。
- 「子どもは親の言うことに無条件に従わなくてもいい」という、新しいビリーフに変えていきたい。
もっと時間がない時はもっと簡易版で
さらに忙しすぎて、簡易版でも無理! と言うときは、「もっと簡易版」にしています。
これは、
- 日時
- 腹が立ったこと
- だって「○○」だから!
- 次にどうしたいか(★)
を書くだけと、いたってシンプル。
だって~の部分は、思いつくだけ書きます。
これが面白くて、書いているうちに「自分でも思ってもみなかったようなこと」が出てくることがあります。
例えば、
子どもがスーパーですごくうるさくて腹が立った。
何回言っても聞かないので、怒りがピークに。
「いい加減にしなさい!」と怒鳴ったら、まわりがバッとこちらを見た。
だって、
あの子が何回言ってもきかないから!
店内では静かにするのがルールだから!
子どもが騒ぐと、親が白い目で見られるから!
まわりから「すごい勢いで起こる鬼のような親」と思われたんじゃないの?
そうなったのも、みんなみんなあの子のせいだから!
このアンガーログをつけているうちに、怒りの根底には、
「周りの目を気にしている」
「きちんとしていないと責められる」
という気持ちがあったことに気づきました。
それを子どもに転嫁して、怒っていたんですね。
次はこうしてみよう(★)
- はじめに「お店の中では騒がない」というルールを「穏やかに」いいきかせる
- だめなら、お店から出る約束をする
- 「周りの目を気にして行動する」のではなく「子どものためにやるべき」ことをする
- 怒っていると気づいたら深呼吸する
それから何度か同じような場面になりましたが、怒鳴らずに対応できる回数がぐっと増えました。
アンガーログをつけるとどうなるか
アンガーログをつけることで生まれる一番の効果は、
「自分が怒るパターンを知り、その対策をとることができる」
ということです。
アンガーログをつけていると、「自分がどんな状況で怒りやすいか」が見えてくるようになります。
そして、それを回避するための方法を考え、あらかじめ手を打つことができます。
そうすることで、怒る回数そのものを減らすことができます。
また、私が特に実感しているのは、
「リミッターをセットできる」
ということです。
アンガーログをはじめとするアンガーマネジメントを実践していると、今までなら、カッとなったら瞬間湯沸かし器のように怒っていたのが、その一歩手前で気づくことができるようになってきます。
ムカッ
↓
カーッ
↓
……ハッ!
みたいな感じです。
このリミッターがはたらくと、ドカーンと怒る回数がかなり減ります。
すると、不思議と「子どもが怒るようなことをする回数」が少なくなりました。
つまり、
親が怒らなければ、子どもは落ち着いてくる
のですね。
やはり、怒らないことの重要性がよくわかります。
ただ、怒らなければいいんだ、と、怒りを押し殺すのは逆効果です↓
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まずは
- アンガーログで自分の怒りのパターンを発見する
- アンガーマネジメントの自分にあった方法を取り入れる
ことを実践していって、「怒らない自分」を手に入れていくのがおすすめです。