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先日、ヤマダ電機が電子書籍ストア「ヤマダイーブック」を2014年7月末で閉鎖し、8月から新ストアへサービスを移行すると発表。
当初、それまでのコンテンツは新ストアで閲覧できないとされていたため、「せっかく購入した電子書籍がもう見られなくなるのか?!」と、購入者のクレームが殺到するという事態になりました。
結局は新ストアでも閲覧できるように調整するということで治まりましたが、その前には、ローソンの電子書籍サービス「エルパカBOOK」が閉鎖され、購入者に購入代金をポイントで返金するということがありました。
こちらは、サービス終了後にコンテンツが読めなくなるという悲しい結末に。
そもそも、電子書籍は紙の本と違って、実体はないのですね。
出版社がつぶれようが本屋がつぶれようが手元に残った本は消えませんが、電子書籍はあくまでも「本の閲覧権を購入しただけ」で、コンテンツはストアに依存しています。
ですので、ストアがなくなってしまえば、もう見られなくなってしまうこともあります
昨今、雨後の筍のように、にょきにょきと林立している電子書籍ストアですが、電子書籍が安いのにはそういったリスクも含まれると理解した上で、これからは「購入するストアを選んで買う」のが賢い買い方なのかもしれません。
ディスカバー・トゥエンティワンの英断とは
そんな中、嬉しいニュースが!
出版社ディスカバー・トゥエンティワンは、仮に「同社の電子書籍を購入したストアが閉店しても、同社のサイトからコンテンツを無償でダウンロードができる」という補償サービスを開始すると発表しました。
購入したことが確認できる証明書(購入後に送られてくるメールなどでもOK)があれば対応してくれるとのこと。
過去に、楽天運営の「Raboo」が閉店した際、他社である「eBookJapan」が購入相当額のeBookポイントを補填するというサービスを行ったこともありましたが、こちらも「エルパカBOOK」同様、返金であり、コンテンツを補償するものではありません。
私のように割引やバーゲンでよく電子書籍を買う人間からすると、その金額を返してもらっても
「もう同じ本は買えないのですよ! お金より本を返して!!」
(と、小さなことを声を大にして言ってみる)
そんな中、出版社からの購入補償は斬新ですし、ありがたいですね。
安心して電子書籍を買えるようにするためにも、そして、活字文化がすたれてしまわないためにも、できれば、他の出版社にもこういった動きが広がればいいなと思います。